昨今、飲食店のM&Aが注目されています。M&Aとは、「Mergers & Acquisitions」の略で、前者は「合併」、後者は「買収」の英語です。要は企業の売り(譲渡)買い(継承)のことをM&Aと言っています。M&Aについて「何となく分かる」方は多いと思いますが、実はその形態は大きく2つに分かれます。今回はこの種類について、図解してわかりやすくお伝えします。これから事業譲渡あるいは継承検討予定の方は、是非ご一読ください。

「飲食店のM&A」基本的にはこういうこと

M&Aは大きく2つの形態を理解する

上述したとおり、M&Aは企業の売り買いのことであり、2つ以上の会社がくっついたり離れたりすることです。双方に利益があることが大前提で、そのためには様々な方法のM&Aがあります。基本的な知識として、大きく2つの形態をまずは理解しましょう。

ひとつは「営業権譲渡」、もうひとつは「株式譲渡」と呼ばれます。一概にどちらかに優位性があるものではありませんが、買手、売手の状況によりそれぞれにメリット・デメリットがあります。

■営業権譲渡

「営業権=のれん」をすべて、もしくは一部売却し買手側へ譲渡することです。下図でいえば、事業A~Dのうち、事業AとDのみを譲渡しています。2006年の商法・会社法改正により呼び名が「事業譲渡」へ変更されましたが、業界内では依然「営業権譲渡」という表現を使用することも多々あります。意味は同じです。

■株式譲渡

こちらもM&Aの手法の中でよく使われる手法の一つです。会社の発行株式を買手側(会社など法人)に譲渡することです。買手側は株式の対価を支払い、株式を取得、経営権を譲り受けます。売手側はその売却益を得る、という構図です。営業権譲渡(事業譲渡)とは異なり、一部の事業のみ譲渡というかたちは取りません。

■株式譲渡スキーム

M&Aの開設は専門用語が出てくると難しく考えがちですが、図にしてみるとその構造は至ってシンプルです。売り手と買い手双方に利益のある関係づくりをするという、極めてクリアなゴールに向かっていくわけですが、その一連の流れのなかで行う作業は実に複雑です。専門知識が必要不可欠な部分も多くあり、ほとんどの事例においてコンサルタントやアドバイザーが活躍しています。

Beaunois(ボーノワ)では、すべてのお客様に分かりやすくお伝えすることをお約束しています。昨今増えている後継者不足による事業譲渡案件も実績があります。飲食店経営でお困りの方はお気軽にお問い合わせください。